大きくする 標準 小さくする

2011年03月13日(日)更新

大震災 朝比奈隆 そして「ザ グレイト」

 こんにちは。
 社労士の 西村介延 です。

 この度の大地震で被災された方、大変ご苦労だと思います。
 心よりお見舞い申し上げます。

 そのことが気にかかっているせいかどうか、おとといから「ザ グレイト」が耳について離れません。
 地震となんの関係があるねん??と思われるしょう。

 朝比奈隆さん がこの「ザ グレイト」(シューベルト 交響曲9番)を東京で指揮されたのが、1995年1月22日でした。
 関西地方を襲った大震災のわずか5日後です。朝比奈隆さんご自身も、神戸市灘区の自宅で被災されておりました。

 当日の聴衆や関係者の関心が 朝比奈隆さん が無事指揮できるかにあったのは、見やすい道理です。
 その期待に応えて、その翌日18日、その自宅から9時間かけて大阪へ出て、20日には東京の会場でリハーサルに臨んだと言われています。

 ぼくはもちろん、この演奏を生では聴いていません。しかしCDで聴いている限りでも、のびやかで、しなやかで、明るく、生の喜びに満ちて、ひとをやさしくつつみこむような演奏になっています。
 朝比奈隆さん 自身も「一度限りの舞台」とおっしゃったそうですが、まさにそのような演奏です。
 ご自身も、聴衆も、関係者も、東京都交響楽団のメンバーも、会場にいるすべての人が、被災者・朝比奈隆の無事を喜び、いま現に苦しんでいる被災者のみなさんの無事を祈って、まさに一体となって「ザ グレイト」を創造したに違いありません。その熱気がCDを通してでも、聴くものに伝わるのだと思います。
 これを書いているいまも、耳に「ザ グレイト」が残っています。

 「ザ グレイト」は名曲ですので、たくさんの演奏が残されています。
 代表的なものではフルトヴェングラー、ワルター、クナッパーツブッシュ、
の演奏があります。朝比奈隆さんも、大阪フィルとの演奏を残しています。  それぞれに指揮者の個性が出ている名演奏です。
 でも、上に書いたような意味での一体感・緊迫感のある演奏はそうそうあるものではないと思います。
 
 幸いにして、関西以西はほとんど被害はありませんでした。
 いつもメールを頂く高知や徳島の社労士さんも無事とのことでした。
 横浜の親戚にきのう電話したら、「寝てるところなのに、うるさいわねえ!」と、東京弁でしかられて、心配してんのに・・・と思いました。
聞くところでは、ぴんしゃんしてるのに、方々から電話がかかってきて応対に苦労したとのことでした。

 被災された方、そのご家族・ご親戚の方、心からお見舞い申し上げます。
 
<<  2011年3月  >>
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31