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2011年08月20日(土)更新

「過失事故」、多いですね。遺族としては、「過失」じゃ終わらないんですけど。

 みなさま、こんにちは。
 社労士の 西村介延 です。

 きょうは個人的感想のおはなしです。
 
 ニュースを見てると、 「過失」 による事故が多いですね。
 人が死んだり行方不明になってるのが 川下り の 舟が転覆した事故ですし、明石海峡では大きな船が岸壁に衝突した事故がありました。
 明石海峡の衝突事故では操舵していたひとが眠ってたっていってます。
 人が寝てても大丈夫なくらい、安全な場所かというと、そんなことはないそうですよ。
 常に船が行き来しているし、浅瀬もあれば橋その他の工作物もあったりして、けっこう危ないところのようです。

 いつも通ってるから・・・とか、いま何も障害物がないんで・・・とかで、油断するのかもしれないですね。
 社労士的には、過重労働だとか、深夜業務で睡眠不足だとか、経験の浅い人を指導者もつけずに勤務させたとか・・・も考えられますけど、それは加害者の内部の責任分担のおはなしで、起きた結果とは一応は別のおはなしです。
 だって、そんな状況だからといって、被害者が不法に自分の権利・利益を侵害されるいわれはないので・・・。

 「過失」 というのは、一般には、特定の職業・地位にあるものが通常はたすべき注意義務を特定し、その特定された注意義務を怠ること、といわれています。
 船舶や自動車の操縦(操舵)・運転をするなら、最低限度、前方を注視して、左右にも配慮しつつ、速度や進む方向を調整すること、緊急事態にも的確に対応できること・・・がその注意義務に含まれていると思います。

 裁判で最高裁判所まで争われた事案でちょっとおもしろい(?興味・関心をひかれるという意味ですよ)ものに、こんなものがあります。
 自動車に夫婦が乗っていて、御主人が運転し、奥さんが助手席でした。
 奥さんが助手席から外へ出ようとドアを開けたときに、後ろから走ってきたバイクにドアが接触してバイクが転倒、運転していた人が傷害を負ったという事件です。
 この事件の裁判で、ご主人に過失があるとされました。

 ドアを開けたのは奥さんですし、夫婦とはいえ人格は別ですので、本来はご主人が過失責任を問われる筋合いではないのかも・・・?。

 とはいうものの。
 運転者が自分で後方からくる車輛・人の安全を確認して、助手席を含むドアの開閉をすることが、注意義務の内容とされました。
 奥さんがドアをあけるときに、「ばん、と開けるな」と、注意したそうですが、それだけでは注意義務を尽くしていないのですね。

 人命にかかわる 業務 に従事するものには、それくらいに広範な注意義務が求められているのですね。
 
 明石海峡の事故ではさいわいにも、ひとに危害を及ぼすことはありませんでした。

 しかし、おなじ居眠りで運転をしていた(本人は居眠りではないと強弁していたが)学生に、弟は殺されました。
 クラブ活動をした後、徹夜でゲームをしてボーリングをして、朝方に牛どんを食べて、帰る途中に居眠りをしてたそうです。
 公判で検察がいうには、途中何回もガードレールにぶつかりそうになってたとか。 
    眠たかったらそのときに運転を休止して、ファミレスやコンビニで休めたでしょう?
    運転者の注意義務としてそこまでは求められている・・・。
 検察はそのように主張しました。
 同感です。
 親に一刻も早く車を返したかった・早く家に帰って午前中の講義に出たかった…なんて、関係ないってことです。
 だって、事故を起こしてしまって、どちらも実現できなかったんですしね。

 運転 「免許」 は講学上、 許可 とされ、だれでも本来はできるものを、公益上(ここでは安全ですね)禁止し、特定の場合に禁止を解除するするものだといわれています。
 移動は憲法でも保障された権利・自由ですので誰でもできます。
 でも、機械を使って高速で走行するものに乗るときは、自分にも他者にも危害を及ぼす恐れがあるので、運転免許を持つ人にだけ乗ることを許すのですね。
 だから、原付と4輪車で取得できる年齢にも違いがありますよね。精神の成熟性の違いを考慮したものだと思います。
 そうした性質の運転免許を持つものとして、重い注意義務を負っているということ、その責任を考えていないのですよ、「過失」事故を起こしても反省しない人たちは・・・。

 人を殺して平然としている加害者への、遺族からのやりきれないおもいです。
 
 

2011年08月18日(木)更新

「もしドラ」 アニメ、見られましたか~~? ちょっと感想を・・・。

 みなさま、こんにちは。
 暑いですが、お元気ですか?
 社労士の 西村介延 です。

 先日の 「 もしドラ 」 アニメ、見られましたか??
 ぼくのブログにも多くの方が訪問して頂きました。
 どうもありがとうございます!

 さて、「もしドラ」 アニメはドラッカーさんの世界そのものではない・・・ということを、あえて申し上げておきました。
  まあ、あたりまえのことではありますが。

 番組を見て、思ったのですが・・・。

 主人公の みなみ さんが、ドラッカーさんの 「真摯さ」 というマネジャーの資質に心を打たれるシーンがありますね。
 でも、ドラッカーさんがいう 「真摯さ」 って何なのでしょうか?
 アニメの中では明確な定義というか、こういう意味で使っているというような解説はなかったとおもいます。
 原作の 「もしドラ」 にもなかったと記憶します。
 原作を読んでいて、 「ここでいう 「真摯さ」 ってなにかな?」と、ちょっとストレスになったおぼえがあるので・・・。

  (ちょっと補足します。「もしドラ」原作には16~19ページに「真摯さ」のお話があって、たしかに18ページに「真摯さ」の定義も引用  されています。
  しかし「マネジメント」全体の脈絡と関係なく特定の項目だけを抜き出しているので、わかりづらいのです。
  やはり直接原典にあたってね!という考え方はかわりません。補足でした。)
 
 みなみさんは、野球部で補欠選手にあまんじながら懸命に練習に励む選手に、「真摯さ」を見いだしました。
 ここでいう 「真摯さ」 とは、目の前の課題にひたすら取り組むこと、結果として補欠であっても、好きだから一生懸命やるということ・・・を指しているのでしょう。
 翻訳者の上田さんも監修したうえで制作しているのだろうし、日本語の通常の意味での 「真摯さ」 とも合致はしていると思います。

 でもこのストーリーにとって、「真摯さ」 というキーワードはとても重要です。
 おまけに、「真摯さ」 という言葉はとても多義的です。
 明確にアニメのなかででも定義しておく必要があると思っています。

 「マネジメント」のなかで、「真摯さ」に触れている個所があります。
 「真摯さ」 が欠如するものを、そこから拾うと・・・。

   人の強みよりも弱みに目がいくもの、ひとの得意なところに目が向かないもの
   何が正しいかよりも誰が正しいかに関心を持つもの
   自らの仕事に高い基準を設定しないもの  (中 109~110p)

 とあります。

 みなみさんが感動した選手は、3番目の意味で、「真摯さ」 を持つ選手だということになるのでしょうね。
 では?あとの意味での語義はどうなんだろうか?
 
 だからどうやねん? それがどうしてん? といわれても困るのですが・・・。
  たしかにアニメとして・小説として完結しておれば、それはそれでいいのですが・・。
 なんだか細かい点で、いちゃもん つけてるみたいな気もするんですけど・・・。

 そうじゃなくて・・・。
 こうしたことだけでも、 ん? と思ったら、実際にドラッカーさんの生の声を聴いてみることが必要だと思った次第です。

 そんなこと、考えたことないですか?

2011年08月17日(水)更新

暑い夏の日はこの曲で! 納涼! 納涼!!(その4 ピアノ協奏曲20番ほか)

 みなさま、こんにちは。
 社労士の 西村介延 です。

 暑い夏の一日、いかがお過ごしですか?
 ちょっと気分を変えたい・・・というときに、こんな曲はいかがでしょう?
 モーツァルトさんの ピアノ協奏曲など・・・。
 ぼくは15番・17番のあとは、20番以下しか聴かないのですが・・・。

 突然ですが・・・。
 きのう、みなさん、「もしドラ」、見はりましたよね?
 で、そのあとは?
 ぼくは 「チームバチスタの挑戦3」、見てます。

 そのなかで、厚生労働省の白鳥さんが、犯行現場の録音のなかに、ピアノ協奏曲20番の第一楽章が録音されている・・・といって録音を聴かせる場面が出てきます。
 この曲のなかで、有線でもよく流れているのがのが、第2楽章です。
 「男はつらいよ」 で、大原麗子さんがマドンナをされた作品があります。
 そのときに、3枚目の教師が大原さんに告白するところで、この第2楽章が使われてました。
 実のらない恋のつらさと悲しさ・・・にぴったりの哀愁あふれる旋律です。

 もうひとつ、有線放送でよく聴くのが、21番の第2楽章です。
 あまりにも有名なので、ああ、あの曲!!とわかります。
 ロマンチックで美しく、悲しみもにじませた旋律・・・。
 「短くも美しく燃え」 という映画の主題曲にもなったとか・・・。

 推薦盤は、内田光子さん(写真上 右) と アニー・フィッシャーさん(上 左)。
 
 内田さんは弾き振りでグラミー賞とりましたし(下 右)、イギリスの爵位も贈られました。
 なんともいえない技術もさりながら、ピアノの調律法に魅力の秘密がある・・・といわれています。
 ライブを見たことがありますが、座ってませんわ。
 立ち上がってピアノの周りを飛び回ってるっていう印象・・・。

 ちなみに、そんな内田さんの極め付けが、ザンデルリンクの引退記念公演での、24番(下 左)でしょう。
 内田さんも弾きながら泣き、聴衆も涙、涙・・・という熱演・・・がCDを通しても伝わります。
 モーツァルトのピアノ協奏曲でももっとも暗い(冒頭のおどろおどろしい音だけでいやになる人もいるかも)・・・ので、ファンもきらってるくらいです。
 そんな曲を、割とクラめの曲を得意とする2人が演奏し、しかも泣きながら・・・でも意外と暗くなっていない・・・ほとんどベートーベン!!
  24番がベートーベンに与えた影響が大きいといわれますが、なるほど!と思わせる壮大な演奏です。
(25番が影響したと勘違いしておりましたが、正しくは24番がベートーベンに影響していたのでした。ピアノ協奏曲3番にその影響が顕著だとか・・・。訂正しておきます。)
 残念なのは、ベルリン交響楽団創立50周年記念セットの一枚で、バラ売りがされていないこと・・・。
 そのため、ケースも紙ですわ。
 この一枚のために、4000円だか5000円だかを出して、セットを買いました・・・(8枚組・・だったかな?)。

 アニーフィッシャーさんはハンガリーのピアニストで、オーケストラも指揮者もハンガリー・・・というCDです。
 なんともいえない哀愁が魅力です。
 20番・21番のベスト盤といってもいい。
 

2011年08月16日(火)更新

本日復活! 「もしドラ」アニメ!! でもそろそろ、ドラッカーさんの生の声を!

 みなさま、こんにちは。
 暑い毎日ですが、お元気でしょうか?

 さて、きょうの夜、久々に  「もしドラ」 アニメが復活します。
 NHK総合で19時30分から(大阪だけかも・・・?)。
 73分で凝縮して一気に 「もしドラ」 の世界を満喫できるってわけですね!
  (まあ、これなら地デジでもいいかも・・・)

 それはそれでいいことです。
 戦後の資本主義世界(最近は社会主義国でも?)に大きな影響を与えた人物ですから、少しでもその世界に触れることはすばらしいことだと思います。

 しかし、ずっとこのブログでも書いてますように・・・。
 「もしドラ」 の世界はあくまでも  「もしドラ」 の世界に止まります。

 ドラッカーさんの思想を理解した・その世界が分った・・・というには、実際にその著作に触れてみてください。
 その生の声を聴いてみてください。
 そうでないければ、ドラッカーさんの思想の重要なところが誤って理解される恐れさえあります。

  「もしドラ」 がいかに良くできていると言っても、ドラッカーさんの著作を 「もしドラ」 原作者が咀嚼して、ダイジェストで書いたものですし、それをさらにアニメ作者が咀嚼しておもしろくしているわけで、あいだに2重のフィルターが入っています。
 これを見てドラッカーさんが分ったというのは、間違いだということは、何度も言っているとおりです。

 たとえば・・・。
 体系的廃棄・・・ということをドラッカーさんは言ってますが、野球部を甲子園に連れて行く・・・そのためのマネジメントという視点からか、部員のやる気・パワーを削ぎそうな 「廃棄」 などということは触れていません。
 また国際的な事業展開・・・などにも、野球部は関係ないですから、触れていません。

 いやいや、ドラッカーさんの体系的な理解ができればいいんですよ・・・そんな些末なところは省いて結構・・・というご意見もありましょう。
 しかしまちがいなく、ドラッカーさんの思想の一部を省略していることも事実なんです。

 先日、メンタルヘルスゼミからの帰りに、ドラッカーさんのファンの女性と話してたんですけど・・・。
 ドラッカーさんのことをわかろうとすれば、「いまでてる赤い本(エターナルコレクション 下の写真)」 を読まないとだめですよ・・・といってましたね。同感です。
 
 この暑い夏、仕事だけでも大変なんで、あの3冊本を読めというのも酷な話。
 まあ、気分転換にアニメでちょっとドラッカーさんの世界に浸ったれ!というのも、悪くないです。

 しかし、それはあくまでも 「もしドラ」 または 「もしドラ」アニメの世界に止まっていて、ドラッカーさんの世界そのものではない・・・ということは、ちょっと頭に入れておいてくださいね!
 生意気なようだけど・・・。
 
 あ、それから。
 きのうは100を超える皆さま、きょうは午前中だけで200を超える皆さまが、このブログを見て頂いておりますようで。
 おおきに!おおきに!!
 みなさまの期待に応えるおもろいブログにしまっさ!

 ホームページも着々と進行しております。
  顔張って書きまっさ!!
 乞う、ご期待!

2011年08月13日(土)更新

メンタル不調で休職している方の処遇について、ゼミ で考えました

 みなさま、こんにちは。
 社労士の 西村介延 です。
 暑い日々ですが、お仕事ご苦労様です。

 さて、きのう メンタルヘルスゼミ がありました。
 テーマ は メンタル不調で休職してる人の処遇をどうするか??

 厚生労働省が発表している 職場復帰支援の手引き というのがあります。
 しかしこれを一読して、対策だの処遇だの考えろ! といわれれも、すぐには無理です。
 で、前回、「 宿題として考えて来て! 」 ということになっておりました。

 一応、3段階に分けて考えようかということで・・・。 
 メンタル不調にならない(させない)ための方法・コスト・費用対効果(実現可能性)は?
 なってしまったら?その対策・コスト・費用対効果(実現可能性)は?
 職場復帰のタイミングは?復帰後の対応は?コスト?費用対効果(実現可能性)は?

 それぞれ考えて、期限までに事務局(元締め)の師匠に提出・・・これをもとに検討しましょう・・・という段取りでしたが・・・。
 なかなか期限までの提出がなく、期限が守れん人は 「 破門! 」 という超体育会系の流儀で、集めた次第。
 
 主宰者の産業医からは、復帰のハードルは高くすること、とか リハビリ出勤は原則認めない、認めるにしても、完全復帰可能かどうかを確認するために、1週間程度、週5日・フルタイムで出勤させるくらいでないと、効果はない・・・というコメントがありました。
 リワーク支援という公的機関の実施しているプログラムを利用することが効果的だという意見もでました。
 これは定員が少なく手続きも面倒で入りにくいし、90%が男性で女性が参加しにくいかも・・という問題点も出されました。

 興味深いのが休職中の留意事項についてで、どこに住んで・連絡先はどこで・朝昼晩とどういうスケジュールで生活するか?などの取り決めは、意外にされていないことがわかったことです。
 しかしこれをきっちり取り決めないと、半ばジョークのようにいわれる海外語学研修に行って連絡が取れない!!なんてことがおきますし、保険料の本人負担分を会社が立て替えるのか、毎月持ってきてもらうのか?という現実的な問題も解決できないんです。
 ぼくは相談があったときは、予め就業規則できめるか、休職規定を別途作成するか、なければ療養プログラム兼休暇合意書を個別に作成して下さいといってます。でないと、あとでもめるし、もめるとスムーズに復帰できないので。

 まあ、お盆前ということもあり、超体育会系の督促のせいもあって参加者は少なかったけど、その分充実したゼミでした。

 しかし驚いたのは、師匠!
 仕事で遅れます、ついては先に行ってカギを受け取っておいて!っていうから、急いで会場に向かい、6時についたら、師匠は既にお着きで、 「 遅かったなあ 」 ・・・。
 よくいうよ、あんた出世するわ。
 いつもは会社から最寄駅まで歩くところ、急ぐのでタクシーを使ったとか・・・。
 気い、つこてくれて、どうもおおきに!

 このあいだのメンタルヘルスセミナーで講師をしてくださった 北村庄吾さんと、前日飲んだくれてた・・・とか。
 元気な師匠にはだれも敵わない!
                                       
 
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