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2012年05月30日(水)更新
残業代未払いで、がんこ が書類送検されるようですね
みなさま、こんにちは。
熱血漢社労士 西村介延 です。
きのう夜、ニュースをみておりますと、未払い残業代・・・と聞こえまして。
おもわず目を向けますと、大手すしチェーンが残業代を未払いになっていると。
ニュースによると、先日もここで紹介しました 手当に残業代をコミコミにしてるケースらしい・・・。
詳しいことが知りたくて、きょうになって、朝刊を3紙見てましたが、載ってない。
パート労働法が改正されるようだ・労働契約法の改正に符節を合わす・・・という記事に目がいっただけ(朝日新聞)。
ネットで検索して見つけました。
どうも従業員の内部告発が発端らしい。
捜索差押えを行い月45時間分の未払い残業代が発覚し、書類送検される見込みだとと書いてあります。
以前にも行政指導を受け、再三の指導に従わなかったので悪質と判断したと記事にあります。
経営者、がんこ だったのだろうか?
ちょっと付け加えますと・・・。
最近は、いわゆる チクリメール というものがあるそうですね。
正式名称 「労働基準関係情報メール窓口」
家族や知人に長時間労働や未払い残業がある(とおもった)ときは、会社名・所在地・違反の疑いのある内容をメールして!というもの。
関係の監督署に情報提供しますと。
電話で応対もできるが、開庁時間内に相談できない方もいるので・・・といいます。
このケースがこれに当るか知りませんが。
こうした問題では、労基法に反するかどうかの法的評価の問題 と 使用者が従業員との信頼関係を日ごろから築いてるかどうかの経営努力の問題 両方考えることが必要だと思ってます。
少なくともいえることは、チクリがあるという時点で、日頃から労使間の信頼関係をきちんとできてないと思えますね。
このチェーン店でいえば、監督署からの指導があったときに、話合いをして計画的に改善する計画を明示するなどしておれば、従業員側も努力を認めてともに顔晴ろうと思ったかもしれんし、少なくとも内部告発などしなかったかもしれない。
法的なことをいえば、手当を残業代をコミコミで出すという場合には。
時間外手当をその他の手当てとコミコミにすること自体は違法ではない。
ただ、
①その手当で何時間分の残業代(割増分を含む)を含むのか明示すること
②その額が実残業時間分以上であること
というのが、実務の定着した考え方です。
「労働事件審理ノート」でも。
実残業時間分に足りないときは、手当支払いは労基法37条に違反する限度で違法となり、差額分の請求が許容されるとあります。
基本給に組み込む場合でも、基本給部分と手当を明確に区分した上で、手当額が実時間以上であること といってます(128ページ)。
経営努力の問題では。
時間外・休日労働手当を実時間通り支払うよう努力するとか、そもそも残業を減らすように職務内容を見直すとか。
抽象論でなくて、現に中小企業でも残業を減らす・なくす努力をしてるところはいっぱいあります。
そもそも従業員側でも、自らの勤める会社をこっそりチクルなど、相当な努力がいったと思います。
監督署も、それなりに改善の努力をする会社に、「悪質と判断して」刑事罰を加えようとはおもわないでしょう。
やはり業績のアップに目がいって、ひとが企業をつくる・ひとを伸ばせば企業も伸びる…そういう視点が欠落してるのかも。
ひとは石垣であり、ひとは城なんですよ、やはり。
上手に使えば会社を大きくもしてくれるけど、そうでないと今回のように、チクられて評判を落とすことにもなりかねない。
ただ、法的な問題については、担当裁判官からのつぎの指摘はとても大事だとは思いますよ。
「 実際に事件を担当していると、使用者から、割増賃金について、労働基準法を下回るかもしれないが、労働者はそれで十分に納得して就労していたではないかと強く主張(ないし、使用者としての心情からくる不満の表明)をすることが多い。
しかし、合意によって、労働基準法とは違う趣旨で納得していたというのは…およそ容れられない見解であることになるのである。」
(渡辺弘 労働関係訴訟 171ページ)
「使用者としての心情からくる不満の表明」!!
う~~ん、みなさん、そう思われましたか??
でもね・・・。
事業の実態を知らないお役人のねごと…と思ってはいけませんよ。
この事件も含め、公訴提起されて審理するのはこの人たちなんですから・・・。
もっといえば、過労死や過労自殺・精神の不調などの長時間労働に起因する問題を少なくしたい・解決したいというのが、お上のご意向なんですよ。
だから残業代の割増しを多くして、長時間労働を避けたいのに。
しかも、しばらくはおめこぼししてやったのに・・・。
払わんとは、お上を恐れぬふとどきものめ!ってなもんですよ。
だから、「およそ容れられない見解である」と、一蹴されちゃうんですよねえ。
彼を知りおのれを知れば、百戦してあやうからず と申します。
彼 すなわち相手が何を考えているか知り、手を打つことこそ、少なくとも負けないための手段だとおもいます。
こうした機会に、労働条件を整備して、不満やモンスターの要素を一掃することで、会社の業績も上がろうってもんでしょうよ。
がんこ なだけではだめなんすよねえ・・・。
熱血漢社労士 西村介延 です。
きのう夜、ニュースをみておりますと、未払い残業代・・・と聞こえまして。
おもわず目を向けますと、大手すしチェーンが残業代を未払いになっていると。
ニュースによると、先日もここで紹介しました 手当に残業代をコミコミにしてるケースらしい・・・。
詳しいことが知りたくて、きょうになって、朝刊を3紙見てましたが、載ってない。
パート労働法が改正されるようだ・労働契約法の改正に符節を合わす・・・という記事に目がいっただけ(朝日新聞)。
ネットで検索して見つけました。
どうも従業員の内部告発が発端らしい。
捜索差押えを行い月45時間分の未払い残業代が発覚し、書類送検される見込みだとと書いてあります。
以前にも行政指導を受け、再三の指導に従わなかったので悪質と判断したと記事にあります。
経営者、がんこ だったのだろうか?
ちょっと付け加えますと・・・。
最近は、いわゆる チクリメール というものがあるそうですね。
正式名称 「労働基準関係情報メール窓口」
家族や知人に長時間労働や未払い残業がある(とおもった)ときは、会社名・所在地・違反の疑いのある内容をメールして!というもの。
関係の監督署に情報提供しますと。
電話で応対もできるが、開庁時間内に相談できない方もいるので・・・といいます。
このケースがこれに当るか知りませんが。
こうした問題では、労基法に反するかどうかの法的評価の問題 と 使用者が従業員との信頼関係を日ごろから築いてるかどうかの経営努力の問題 両方考えることが必要だと思ってます。
少なくともいえることは、チクリがあるという時点で、日頃から労使間の信頼関係をきちんとできてないと思えますね。
このチェーン店でいえば、監督署からの指導があったときに、話合いをして計画的に改善する計画を明示するなどしておれば、従業員側も努力を認めてともに顔晴ろうと思ったかもしれんし、少なくとも内部告発などしなかったかもしれない。
法的なことをいえば、手当を残業代をコミコミで出すという場合には。
時間外手当をその他の手当てとコミコミにすること自体は違法ではない。
ただ、
①その手当で何時間分の残業代(割増分を含む)を含むのか明示すること
②その額が実残業時間分以上であること
というのが、実務の定着した考え方です。
「労働事件審理ノート」でも。
実残業時間分に足りないときは、手当支払いは労基法37条に違反する限度で違法となり、差額分の請求が許容されるとあります。
基本給に組み込む場合でも、基本給部分と手当を明確に区分した上で、手当額が実時間以上であること といってます(128ページ)。
経営努力の問題では。
時間外・休日労働手当を実時間通り支払うよう努力するとか、そもそも残業を減らすように職務内容を見直すとか。
抽象論でなくて、現に中小企業でも残業を減らす・なくす努力をしてるところはいっぱいあります。
そもそも従業員側でも、自らの勤める会社をこっそりチクルなど、相当な努力がいったと思います。
監督署も、それなりに改善の努力をする会社に、「悪質と判断して」刑事罰を加えようとはおもわないでしょう。
やはり業績のアップに目がいって、ひとが企業をつくる・ひとを伸ばせば企業も伸びる…そういう視点が欠落してるのかも。
ひとは石垣であり、ひとは城なんですよ、やはり。
上手に使えば会社を大きくもしてくれるけど、そうでないと今回のように、チクられて評判を落とすことにもなりかねない。
ただ、法的な問題については、担当裁判官からのつぎの指摘はとても大事だとは思いますよ。
「 実際に事件を担当していると、使用者から、割増賃金について、労働基準法を下回るかもしれないが、労働者はそれで十分に納得して就労していたではないかと強く主張(ないし、使用者としての心情からくる不満の表明)をすることが多い。
しかし、合意によって、労働基準法とは違う趣旨で納得していたというのは…およそ容れられない見解であることになるのである。」
(渡辺弘 労働関係訴訟 171ページ)
「使用者としての心情からくる不満の表明」!!
う~~ん、みなさん、そう思われましたか??
でもね・・・。
事業の実態を知らないお役人のねごと…と思ってはいけませんよ。
この事件も含め、公訴提起されて審理するのはこの人たちなんですから・・・。
もっといえば、過労死や過労自殺・精神の不調などの長時間労働に起因する問題を少なくしたい・解決したいというのが、お上のご意向なんですよ。
だから残業代の割増しを多くして、長時間労働を避けたいのに。
しかも、しばらくはおめこぼししてやったのに・・・。
払わんとは、お上を恐れぬふとどきものめ!ってなもんですよ。
だから、「およそ容れられない見解である」と、一蹴されちゃうんですよねえ。
彼を知りおのれを知れば、百戦してあやうからず と申します。
彼 すなわち相手が何を考えているか知り、手を打つことこそ、少なくとも負けないための手段だとおもいます。
こうした機会に、労働条件を整備して、不満やモンスターの要素を一掃することで、会社の業績も上がろうってもんでしょうよ。
がんこ なだけではだめなんすよねえ・・・。
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