熱血漢社労士 西村介延 の 日誌 | 経営者会報 (社長ブログ)
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- メンタルヘルス・ゼミに参加。抑うつ状態の社員対応について事例を検討しました。
メンタルヘルス・ゼミに参加。抑うつ状態の社員対応について事例を検討しました。
みなさま、こんにちは。
社労士の 西村介延 です。
きのう、年内最後のメンタルヘルス・ゼミがありました。
テーマは 「抑うつ状態」 になった社員への対応を事例形式で検討するというものです。
新卒から8年たって新しいプロジェクトを任されますが、ひとと一緒に仕事はしたくないタイプで・・・。
しかも一緒に仕事をする協力会社の社員は仕事ができて人望も厚い・・・。
なんとなく孤立感を深めて遅刻したり休みがちになり、医師の診断書を出します。
休職するほどではないが業務軽減が必要だと書いてありました。
で、会社は業務軽減として、プロジェクトから外した・・・、以後資格の勉強をしたり休んでは旅行したりの毎日・・・。
テーマは、「抑うつ状態」の原因はなんだったのか?
「プロジェクトを外す対応」が業務軽減策としてよかったのだろうか?会社にとって、同僚にとって、会社にとって、どうだったのか?
「自分が会社の立場なら」、どういう対応をしただろうか
の3つが、アドバイザーの産業医から出されました。
加えて、主治医の診断書をもとにしているが、会社の産業医、または会社指定医の見解はどうだったのか、業務軽減というけれど、会社の現場を知らない主治医の意見だけで判断可能か?そもそも主治医の診断書がそんなに重い判断材料になるのか?といったことが議論されました。
労務士会の勉強会が重なったり風邪でダウンしたり、仕事がつまっていて・・・などなどで、参加者は少なかったですが、その分深い議論ができたように思えました。
ぼくはこの日の議論から、2つのことを思いました。
ひとつは「メンタルヘルスマネジメント検定 一種 公式テキスト」に出てた事例です。
工場で責任者を任された人が職人気質で、ひとと共同したくない・・・できれば責任者を外して欲しい・・・でも言い出せない。
そこで・・・診断書を書いてもらって休職するが、旅行したり釣りをしたり・・・という状態が続き、責任者を解任されます。
とたん、元気になってハツラツと出勤してきている・・・という事例でした。
この事例とは、休職の有無という違いこそありますが。
①新しい職務に適合しないことが原因でダウン、またはダウンを装っていること、②主治医の診断書が重要な判断要素になっていること、の2点で共通すると思いました。
で、医師の診断書なのですが、やはり主治医の診断書だと、どうしても患者の側に立ちがちです。
医師に悪意はなくても、現に自分の目の前で病状を訴え、苦しんでいる患者に対して厳しい評価はできないのが人情というものです。
だからこそ、休職だの復職だのの人事上の重要な判断にあたっては、産業医や会社指定医の診断と意見が求められるのでしょう。
ふたつめ。その傍証になるかどうかわからないですが、刑事裁判に関してこんな条文があります(要点のみ抜き書き)。
刑事訴訟規則184条2項、被告人が召喚されて出頭できないときの診断書について、内容が疑わしいときは医師を召喚して医師としての適格性や内容を訊問しなければならない・・・。
同規則185条・・・故意の虚偽記載があったときその他の不相当行為があったときは、裁判所が大臣や医師団体に適当な処置ができるように通知する・・・というものです。
さらに刑法にも、私人作成の文書で内容が虚偽のものが罰せられるものが唯一、医師による公務所提出用の虚偽診断書作成です。
これらの条文を根拠に、裁判上、医師 または 医師の診断者が信頼されていない・・・という弁護士もいます。
だって、医師としての適格性まで見るんですよ、医学を専門にしない裁判官が。
まあ、実際に使われることはない条文なのでしょうが、削除されずに残っていることから、まだ生きているともいえます。
で、そんな診断書一通だけでは重要な人事上の措置は取れないし、やはり会社指定医や産業医の意見も十分考慮することが必要かな?と思いますが・・・。
そんなこんなで議論が深まり、いろいろ個人的な思索もありつつ、年内最後のゼミが終わりました。
「よいお年を」と言って別れました。
社労士の 西村介延 です。
きのう、年内最後のメンタルヘルス・ゼミがありました。
テーマは 「抑うつ状態」 になった社員への対応を事例形式で検討するというものです。
新卒から8年たって新しいプロジェクトを任されますが、ひとと一緒に仕事はしたくないタイプで・・・。
しかも一緒に仕事をする協力会社の社員は仕事ができて人望も厚い・・・。
なんとなく孤立感を深めて遅刻したり休みがちになり、医師の診断書を出します。
休職するほどではないが業務軽減が必要だと書いてありました。
で、会社は業務軽減として、プロジェクトから外した・・・、以後資格の勉強をしたり休んでは旅行したりの毎日・・・。
テーマは、「抑うつ状態」の原因はなんだったのか?
「プロジェクトを外す対応」が業務軽減策としてよかったのだろうか?会社にとって、同僚にとって、会社にとって、どうだったのか?
「自分が会社の立場なら」、どういう対応をしただろうか
の3つが、アドバイザーの産業医から出されました。
加えて、主治医の診断書をもとにしているが、会社の産業医、または会社指定医の見解はどうだったのか、業務軽減というけれど、会社の現場を知らない主治医の意見だけで判断可能か?そもそも主治医の診断書がそんなに重い判断材料になるのか?といったことが議論されました。
労務士会の勉強会が重なったり風邪でダウンしたり、仕事がつまっていて・・・などなどで、参加者は少なかったですが、その分深い議論ができたように思えました。
ぼくはこの日の議論から、2つのことを思いました。
ひとつは「メンタルヘルスマネジメント検定 一種 公式テキスト」に出てた事例です。
工場で責任者を任された人が職人気質で、ひとと共同したくない・・・できれば責任者を外して欲しい・・・でも言い出せない。
そこで・・・診断書を書いてもらって休職するが、旅行したり釣りをしたり・・・という状態が続き、責任者を解任されます。
とたん、元気になってハツラツと出勤してきている・・・という事例でした。
この事例とは、休職の有無という違いこそありますが。
①新しい職務に適合しないことが原因でダウン、またはダウンを装っていること、②主治医の診断書が重要な判断要素になっていること、の2点で共通すると思いました。
で、医師の診断書なのですが、やはり主治医の診断書だと、どうしても患者の側に立ちがちです。
医師に悪意はなくても、現に自分の目の前で病状を訴え、苦しんでいる患者に対して厳しい評価はできないのが人情というものです。
だからこそ、休職だの復職だのの人事上の重要な判断にあたっては、産業医や会社指定医の診断と意見が求められるのでしょう。
ふたつめ。その傍証になるかどうかわからないですが、刑事裁判に関してこんな条文があります(要点のみ抜き書き)。
刑事訴訟規則184条2項、被告人が召喚されて出頭できないときの診断書について、内容が疑わしいときは医師を召喚して医師としての適格性や内容を訊問しなければならない・・・。
同規則185条・・・故意の虚偽記載があったときその他の不相当行為があったときは、裁判所が大臣や医師団体に適当な処置ができるように通知する・・・というものです。
さらに刑法にも、私人作成の文書で内容が虚偽のものが罰せられるものが唯一、医師による公務所提出用の虚偽診断書作成です。
これらの条文を根拠に、裁判上、医師 または 医師の診断者が信頼されていない・・・という弁護士もいます。
だって、医師としての適格性まで見るんですよ、医学を専門にしない裁判官が。
まあ、実際に使われることはない条文なのでしょうが、削除されずに残っていることから、まだ生きているともいえます。
で、そんな診断書一通だけでは重要な人事上の措置は取れないし、やはり会社指定医や産業医の意見も十分考慮することが必要かな?と思いますが・・・。
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コメント一覧
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